隠れ斜視と近視などの矯正度数は連動をしており、お互いが深い関係性があります。(*本当は「隠れ斜視」という言葉ではなく「斜位」が正しい。隠れ斜視(斜位)とは、潜在的に誰もが持っている眼の楽な位置です。)
つい先日、ご来店いただきました30代前半の方を隠れ斜位を考慮した上で測定した時の事例を少しご紹介します。
(主な訴え)
①やや遠くが見づらくなってきた。また運転免許の更新が近いので視力をチェックして欲しい。
②最近眼が疲れたり、ショボショボする時がある
③中程度の近視である
実は最初の段階では隠れ斜視は、ほとんど測定されませんでした・・・また近視の度数も変化はそれほど無さそう、もしくは弱めてもよさそうな感じでした。
ただ②疲れ眼の訴えがあることや、測定時の眼の使い方に特徴がある方でしたので、測定の方法を都度変えてみたり眼の筋肉そのものを緩める動き(雲霧など)をしているうちに、やや大きい値の「外斜位」が現れました。
「隠れ斜視」が本当に隠れてしまっていたというケースですね(^_^;)
「外斜位に近視」という組み合わせは、近視の度数が強く測定されやすい組み合わせです。
どうしても皆さん視力表の見え方を優先しがちですので、ご本人の受け応えに合わせて外斜位に気づかずに近視の度数ばかりを追い求めて度数を上げていってしまうと度の強すぎる状態(過矯正)となります。
またこういったタイプの方は、ご自身の眼の力で修正してしまうために測定しても度数として表に出づらいことが多く、ほとんどの方が本当は過矯正であっても見落とされてしまっています。
注意深く観察していくこと、また深い知識が測定者に必要となります。
こういった方々には「外斜位」をアシストする仕組みを組み込んであげると、現在のメガネよりも度数の弱い近視度数でも今までよりも見え方がよくなる場合があります。
まさに今回がそのケースとなりました。
現在使っているメガネ度数よりも2段階度数を弱めても遠くの見え方は落ちない・逆に良く見えるというお答えにつながりました。
また潜在的な隠れた過矯正でしたので、日常的に眼に負担が蓄積され眼の疲れにつながっている。ショボショボする原因にもなっていましたので、この問題に関しても今回のメガネ度数で緩和をされていきます。
デスクワークなどの多い方の場合は、もう少しデスクワークに適した視力に設定したメガネにして、使い分けをするとより疲れ眼に効果的となります。
今回は特にデスクワークなどは、しないということで日常に掛けるメガネのみとなりました。
メガネの尾沢(尾沢視覚研究センター)
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